Designing the publicness of dialogue

対話の公共性を、
再設計する。

私たちは、対話を単なる伝達や合意形成の技法としてではなく、関係・理解・判断の条件を編成する実践として捉えます。オープンダイアローグに学びながら、「対話を素人の手に取り戻す」という主題を、思想と実践の両面から捉え直します。専門知に閉じず、生活世界に開かれた対話の基盤を構想します。

01 Introduction

対話は、支援、教育、組織、地域といった多様な領域でその重要性が語られてきました。その一方で、対話の形式や正当性は、しばしば専門制度の内部に囲い込まれてきた側面もあります。

SIGNS OF LIFE™は、そうした状況を単純に否定するのではなく、専門性と生活世界があらためて接続されるための対話の条件を検討する場として構成されています。

02 Philosophy

「対話を素人の手に取り戻す」とは何か。

SIGNS OF LIFE™において対話とは、あらかじめ定められた結論へ到達するための手段ではありません。むしろそれは、複数の声が共在し、意味の未決定性が保持され、関係そのものが更新されていく過程です。この理解において、オープンダイアローグは重要な参照点となります。

オープンダイアローグとは、主にフィンランドで発展した対話中心の精神保健支援の考え方と実践で、こころの不調や危機が生じたときに、本人だけでなく家族や支援者、必要に応じて医療・福祉の関係者が集まり、結論を急がず、参加者それぞれの声や意味づけを尊重しながら対話を重ねることで、状況を共同で理解していこうとする方法です。

ここでいう「対話を素人の手に取り戻す」とは、専門性を否認することではありません。それは、対話の主導権を制度の内部に閉じ込めるのではなく、生活の現場へと再接続し、誰もが対話の担い手となりうる条件を整えることを意味します。

Polyphony 対話は、単一の説明や代表的な語りへと還元される以前に、異なる立場、経験、感情、沈黙に場所を与えます。重視されるのは、ひとつの声を正解として固定することではなく、複数の声が相互に変容しうる条件を保つことです。
Uncertainty 結論を急がないことは、単なる保留ではなく方法です。わからなさに耐え、意味の未決定性を保持することで、既存の解釈に回収されない語りが立ち上がる余地が生まれます。
Dialogism 人を説明や介入の対象としてではなく、応答可能な存在として迎えること。そこでは、何が語られるかだけでなく、誰がどの位置から語り、その声がどのように受け取られるかという関係の構成そのものが重要になります。
03 Product

思想を、日常の体験へ。

SIGNS OF LIFE™は、この哲学的立場を在宅医療・ケアの現場に実装するプロダクトです。日常会話を入口に、その人の価値観を本人と家族が共に言語化し、次のケアチームへと引き継ぐ——その一連の流れを、シンプルな体験として設計しています。

AIは「提案」のみを行い、「判定」はしない。最終的な記録は、本人が確認し、納得した言葉だけで構成される。これが、思想をプロダクト設計に翻訳したときの原則です。

01 — Topix 会話のきっかけ 「最近おいしかったものは?」。AIが自然な入り口を提示し、重くならずに始められる。
02 — Circle 1タップで録音 意識せず話せる環境をつくる。対話は、構えず、日常の延長で起きる。
03 — Shared Story 物語として整理 断片的な会話から価値観を抽出。AIは要約を「提案」するだけ。収束させない。
04 — Today's Sign 本人が確認・署名 納得した言葉だけが残る。署名によって初めて記録化される。
04 Team

医療 × AI × プロダクト × 心理。

CEO 川名 紀義 医療系デザイン会社で20年以上の開発経験。指定難病であるパーキンソン病患者としてPPI活動にも参加
CTO 服部 大 ヘルスケアAIプロダクト開発と個人情報保護設計を担う。
Medical Advisor 安藤 裕一 在宅医療医・産業医。臨床的妥当性の監修とPoC接続を担当。
Clinical Psychologist 梅崎 宏樹 臨床心理士・公認心理師。本人の語りと心理的安全性の設計監修。

SIGNS OF LIFE™は、対話を専門家だけの技法としてではなく、誰もが参与しうる公共的実践として再考するための場です。

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